ボトックス注入の注目すべき特長は、注射のみの施術であり身体へのダメージを最小限に抑えられる事が挙げられます。
美容施術はほとんどがメスを使い切開を伴うためダウンタイムも長く、人体への負荷も大きいものが多いです。
ですがボトックス注入は、注射器により製剤を注入するだけであり、ダウンタイムもほぼありません。
日常生活への支障が極めて少ない点が大きなメリットと言えるでしょう。

また切開を伴う手術では当日の絶飲食など重要な事前準備がありますが、ボトックス注入ではその様な特記すべき準備は必要ありません。
施術は5分〜10分程度の時間で終了します。
ボツリヌストキシンの効果が現れるまでに多少タイムラグがあります。
注入後およそ2日〜3日で注入部の筋肉を動かしにくいと感じ始め、薬剤効果のピークは約1ヶ月後とされています。
その後、ボツリヌストキシンが体内で分解されていく事でゆっくり効果が薄れていきます。
筋肉の状態により個人差はありますが、3ヶ月〜6ヶ月程が持続期間と言われています。

ボトックス注入は一回の施術により永遠の効果がある訳ではなく効果が切れていきます。
注入を継続して行うことで、筋肉の動きを理想とする程度まで弱めることができ、シワ予防効果や筋肉痩せ効果をより大きく得られます。
そのため信頼できるドクターを見つけ、価格的にも通いやすいクリニックへ、定期的に通院するのがお勧めです。

ボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌から抽出されたタンパク質成分のひとつで、無毒化されているため人体に害はありません。
ボツリヌストキシンは、「アセチルコリン」という、交感神経末端から分泌され、筋肉を動かす司令を伝える神経伝達物質の分泌を一時的に阻害する作用があります。
アセチルコリンの阻害により、筋肉を収縮させるための信号が筋肉に伝えられず、筋肉の運動を抑制します。

筋肉は収縮を繰り返すことで肥大し、動かなければ痩せ細っていくという性質があります。
ボトックス注入では、アセチルコリンの分泌阻害により筋肉の運動を一時的に抑えることで、

・筋肉の収縮と運動により皮膚がヒダ状に寄り集まってできる表情ジワを抑える
・筋肉の収縮を止めることで筋肉の肥大を阻害し細くする

という効果を用いた施術といえます。

施術はボトックスビスタ®講習・実技セミナーを受講し、有効性/安全性ならびに薬剤の取り扱いについて十分な知識と技術を有した医師が担当します。

ボトックス注入のリスクは以下のものが挙げられます。
　
　

注入時の痛み

ボツリヌストキシンの注射針は極細であり、穿刺部の皮膚もアイスパックなどで冷やして感覚を鈍らせてから施術を行います。
ですが、注射針により薬剤を筋肉へ注入する際に、痛みを感じる場合があります。
　

内出血

針で皮膚を穿刺すると、針の通り道に位置する毛細血管が壊れて血液が流出することで、内出血が生じる場合があります。
内出血は赤くなった後、緑がかった黄色へと変色し、その後消失していきます。
完全に色味が消失するまでは2週間ほどと考えられます。
　

左右差が生じる、表情が不自然になる

左右対称の筋肉に注入されなかった場合、または適切な薬剤量でなかった場合は、左右差が生じたり表情が不自然になってしまう可能性があります。
ボツリヌストキシンの効果が切れるため永遠に左右差や表情に不自然さがある訳ではありませんが、日常生活に支障が出てしまうことが考えられます。
解剖を十分に理解し、ボツリヌストキシンの適量を判断できる医師に施術してもらうことが大切です。
　

抗体ができる

ボツリヌストキシンはタンパク質の一種であるため、投与間隔が短いと抗体ができてしまうリスクがあります。
効果が切れてきたと感じたとしても最低3ヶ月は空けるようにしましょう。
　

皮膚が弛む

皮膚が薄い方や肌に弾力がない方、また年配の方では、筋肉が緩むことで皮膚が余り、たるんでしまうことが考えられます。
一度に多量の薬剤を投与せず、医師に肌状態も見てもらうと良いでしょう。

シワ

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